【Dear フランキー】&【タナカヒロシのすべて】


【dear フランキー】

2004年シアトル国際映画祭レナ・シャープ女性映画監督賞受賞
2004年ロサンゼルス映画祭観客賞受賞
2004年モントリオール世界映画祭ゴールデン。ゼニース賞受賞
2004年ハートランド(米国)クリスタルハート賞受賞

などなど受賞した賞が羅列する”小さな小さなスコットランド映画”に大きな、静かな感動を与えられた。
小さな映画館では後半、ハンカチを目元へ持っていく人が多かった。
夫のDVから逃れるようにリジーは息子(夫の暴力の所為で難聴)と母と3人で住まいを転々とする。
父を知らない息子には「父は外国航路」に出ていると話す。
郵便局の私書箱を利用してリジーは父からの手紙と称して息子に渡す。
息子から父へ宛てた手紙は唯一息子の真実の声が聞ける手立てとなっている。

転校先では難聴でいじめに遇いそうになってもめげずに海が眺められる丘に来ては遠く航路に出ているであろう未だ見ぬ父を思う。

そんなフランキーにとっては思いがけないことが起こる。
何と父の乗っている船がフランキーの住む町に寄港するのだ。
困り果てたリジーは仕事先の同僚に代理父を探してくれるよう頼む。
代理父とフランキーとリジーとの再会。

父役のジェラルド・バトラーが素性も分からずに登場する。
短髪で無精ひげの顔だが何と、素敵な男!
父と息子の短い逢瀬の別れがやってくる。

そんな時に本当の父が病気で危篤との知らせが。
本当の父の病気を知り、自分の描いた絵を送るフランキー。
フランキーには先日逢った父が本物で無いことは知っていたのだった。

母が遠くで話している内容を聞こえはしないが、読唇術のチャンピオンのフランキーには母の話している声が「聞こえて」いたのだった。

息子を守ろうとする母リジー。その母を守ろうとしている息子フランキー。2日間だけの父がフランキーとリジーとに心を寄せるストレンジャー。リジーと孫フランキーを静かに見守る祖母。
それらの人々の心がスコットランドの海と共に私の心にも残る。

1967年生まれの女性監督、ショーナ・オーバックは本作が長編デビュー作品とか。
次回作が楽しみである。

ジェラルド・バトラーは「オペラ座の怪人」に出ていたというのでいつかDVDで観てみたい。

【タナカヒロシのすべて】

田中宏はかつら会社に勤めるサラリーマン。
30歳も越えたが彼女もいない。
毎日決まった生活を淡々と過ごしている。
が或るとき、父が突然死ぬ。
追いかけるように母も死んでしまう。

残されたのはローンの残っている家と母の可愛がっていた猫だけ。
田中宏の平々凡々の日々に少しずつ変化が見える。
観ていて「何でこんな映画が作られて、私は観ているのだろう?」と観客の誰もが不思議に疑問に思えるような導入部だが、次第に田中宏の「当たり前さ」に変な納得感が漂う。

今日も、映画の梯子で終始した日でした・・・

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