のりこの山と本の記録

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zoom RSS 【決壊 上下】を読む

<<   作成日時 : 2017/08/16 14:58   >>

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自宅周辺の様子は山に行ける空模様ですが・・・
県境を越えた隣県の山は最適の状況とは言えないので、一日先送りにしました。
昨日約40日掛けて読了した 平野啓一郎「決壊」文庫上下984頁の重さを肩から下ろした感じです。
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平野啓一郎は勿論名前はずっと以前から知っていましたが、作品の傾向は初期の物は
三島由紀夫の再来と言われて華々しいデビューを飾り、私の中では受け入れる余地が無かったのでした。
ですが、最近新刊なった「マチネの終わりに」が評判のようで、ですが、この作品ではなく
何か1冊読んでみたくなり、エッセイなど1,2冊借りたりして結局「決壊」を手にしました。
1頁も手に出来ない日も数日あったり、重く、饒舌とも言える文体にも疲れ、途中で投げ出すには
この先が気になって仕方のない作品でした。
「殺人者は電子の闇に沈む」と表紙に書かれているように、この作品の中で起こるバラバラ、惨殺事件
それを契機に自殺する親族等々の根幹の原因がネットの掲示板に潜んでいたのです。
Wikipedia「決壊」より
決壊』(けっかい)は、平野啓一郎による長篇小説。雑誌『新潮』に、2006年11月号から2008年4月号まで連載され、新潮社から上下2冊で単行本(ISBN 978-4-10-426007-2、ISBN 978-4-10-426008-9)となった。インターネット時代を背景にした殺人と赦しを描き、現在の社会への鋭い問いかけとなっている。
山口県宇部市に住む沢野良介は、妻と子どもと3人で平和な家庭を築いていた。兄の崇は東京で国立国会図書館に勤務する、エリート官僚の卵であった。ところが良介は、ネット上の自分の日記で、兄へのコンプレックスを表明し、家族への不信感をあらわにしていた。それをたまたま妻は発見し、崇に相談する。すると良介の日記に、『666』なる人物からの書き込みが現れる。
大阪に出張することになった良介は妻に、崇と現地で落ち合うといって家を出る。崇は国会図書館の関西館の開設のため、関西に出張していたのである。崇と会った後、良介は行方不明になり、その後、バラバラにされた良介の遺体が発見される。崇に容疑がかかるが、意外なところから真犯人が判明する。
遺された家族や、崇のその後の生き方を描き、作品は今のネット時代の悪意を描いていく。


簡潔に言ってしまえば、この通りですが、沢野良介・妻佳枝・良介の兄崇・良介の両親・
崇の複数の愛人・友人等々・佳枝の両親
そして良介の掲示板に書き込みをした666こと篠原勇治(悪魔)・この悪魔が操る中学生北崎友哉。
2002年頃にはブログもまだ普及していなくて、個人でのHPや掲示板がネットで匿名で意見を言える場だった。
パソコンが使えるようになって、作業として使う傍らネットでHPや掲示板で匿名で自分の状況など
言っていた時期はありました。
オフラインで話が出来るようになり、実際に逢った人もいました。

小説の中では「悪魔」が良介の「すぅの日記」で、良介としては兄の崇が666と匿名で自分の日記に
意見を言っているものと思い込んでいました。
佳枝はふとしたことで省エネモードになっていた夫のパソコンが起動して「すぅの日記」を知ることになり
AIという匿名で、励ますような意見を書き込みます。
そして、自分の知らない夫の日記の事を義兄崇に相談します。
なので、佳枝はすっかり666の書き込みが崇だと思い込むのです。
殺害された最後に逢ったのが崇で、アリバイが立証されないまま、執拗な取調べを受け、両親も
佳枝も自分が殺したと思われてしまいます。
「俺じゃない、俺はやっていない!」
疑いが晴れても、結局崇は自ら命を落とします。
現在のSNSやTwitterとネットでの状況は変わっていると思いますが、崇の口を通して
或いは「悪魔」ではある篠原の口を通して語られる「うわべだけの”幸せ”」と言う
幻想に囚われることの愚かさ、腹立たしさは分かる記がします。
実験的な作品を書き続ける平野啓一郎は私には重過ぎるけど、いつか又手にしたくなるかもしれません。

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昨夕、図書館の3階踊り場から見た弥彦山・角田山


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