のりこの山と本の記録

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zoom RSS 「やさしい訴え」

<<   作成日時 : 2008/10/23 23:00   >>

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小川洋子さんは好きな作家です。
今までにも、「パナソニック メロディアスライブラリー」のパーソナリティでの話は書いたことがあります。

本日、読み終えたのはブックオフで買った「やさしい訴え」 文春文庫
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以前に太宰治賞を受賞した「チューバはうたう」を読んだ時には「音楽小説」というジャンルに括られると書評に書かれてありましたが、瀬川さんのもっと、前に小川洋子さんの「音楽小説&楽器小説」が書下ろしでありました。

夫に愛人がいて、尚且つ夫の暴力から逃れて、自分の家族が所有している別荘へ一人で移り住んだ「わたし」
その別荘の近くにはチェンバロを製作している新田とその助手の若い女性薫がいて、その二人との付き合いが生まれる。
私は新田に惹かれ、薫さんと新田氏との入り込めない音楽と楽器製作を通しての濃密な関係に嫉妬する。

三角関係の恋愛小説なら、それこそ、履いて捨てるほどという例え通りにゴマンとあります。
が小川洋子の描く、濃密な感情の描写は好きです。
新田はかつてはピアニストでした。
が、或る時を境に、人が一人でも聴いていると弾けなくなり、ピアニストを捨て、チェンバロ製作に没頭します。
薫は婚約者が、自分以外の女性のアパートの浴室で、その女性に殺されてしまったという過去を背負い、新田氏の助手になっています。
共に、暗い、過去の自分との決別を背負いながらも、捨てきれない「重さ」が静かな楽器製作と、薫さんが弾くチェンバロの曲とに見事に合っています。

読みながら、当然ですが、チェンバロの曲を聴きたくなります。
タイトルの「やさしい訴え」はジャン=フィリップ・ラモーの曲です。
「恋の嘆き」「やさしい嘆き」とも訳されているようです。
昔は、チョット、バッハを聴いたことがあるので、再び、チェンバロの音色を聴きたくなります。

小説を読みながら、新田氏を私の中では黒いタートルのセーターが見合う「或る人」をイメージしました。
その或る人とは?俳優ではありません。物を書く人ですが作家でもないです。

「薬指の標本」はフランス映画になりましたが、この小説が映画化されたならば、チェンバロの音も聴けるのに・・・と思いました。

マリールゥで食べたさつま芋の掻揚げを真似て、さつま芋が残っているので。
すっかり、好きになりましたトマト卵炒め。
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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
私も大分前にこの小説は読んだことがあります。小川洋子さんの作品を何冊か読んだころだと思います。チェンバロという私にはなじみのない楽器が余計ロマンチックな雰囲気を盛り上げたようで霧の山あいの中の話のような余韻で頭の中に残っています。このブログを拝見して本のタイトルだけでは分らず、記事を読みすすめて、ああ!と思い出した次第。なんかうれしくなりました。
urara
2008/10/25 08:58
urara様
訪問ありがとうございます。
そうですね。今頃って感じですが、今読みました(笑い)小川洋子さんと言えば「博士〜〜」が余りにも有名で他の作品は余り熱心な読者ではありませんでした。
が、最近「薬指の標本」(ブログに前述)を読んだり、彼女の書評番組を聴いたり(FM東京)している内に今頃、チマチマと読んでいます。チャンバロ、確かに聴いてみたくなりますね。
中野振一郎の「 優しい恋わずらい 」CDが998円でしたので、今取り寄せ中です。
かつて、バロック喫茶なんていうお店が、若い頃にはあり、訳が分からないまま、聴いて珈琲をすすっていましたっけ・・・
昨日、長野の八ヶ岳山麓や清里の別荘地を通ることがあり、こんな処に住んでいたのかなぁ〜などと眺めてきました。
noritan
2008/10/27 09:58
初めまして。
ずいぶん前の記事?にコメントを差し上げて良いものか悩みましたがお許しくださいm(_ _)m。
今日のFM東京の小川洋子さんの番組でこの作品のこともお話されていました。私は小川洋子さんのフアンで、中でもこの「やさしい訴え」は大好きなので、ちょっと調べていたら偶然このブログを見つけました。
とても落ち着いていて素敵なブログですね♪。(ブログのタイトルがまた・・・・)(^.^)
私も月に一度、地元の「読書会」に参加しています。これからもいろいろな作品の紹介を楽しみに拝見させて頂きます。ちなみに私は五十代半ばの女性です。
小春
2009/02/08 13:13
小春様
お立ち寄り、コメントありがとうございます。
FM東京のラジオは今日ありましたね!
うっかり聞き逃しました。
小川洋子さんは彼女の作品も好きながら、読書案内の著書も出されていて、ラジオ番組と併せて、つい読みたくなってしまいますね。
このラジオ番組が本になると書いてありましたね。
小川洋子さんが村上春樹を大好きだと書いたり、話したりしていて、私も彼を好きなので、好きな人を好きな人は好き(?)そんな感じで好きです。
今、洋子さんの新作を図書館に予約中です。
今後も本の記事へのコメントお待ちしております。
noritan
2009/02/08 15:10
早速ありがとうございます。また同じ所にすみませんm(_ _)m。今日のラジオは、小池真理子さんの「無伴奏」でした。「無伴奏」とは仙台に実際にあったバロック専門の喫茶店だったようですが、「やさいい訴え」で取材したチェンバロ制作者がオーナーのお店だったそうです。小川洋子さんの新作「猫を抱いて象を泳ぐ・・・」ですか?私は図書館になかったのでリクエストして購入してもらい読みました。感想を楽しみにお待ちしています。主人公は「やさしい訴え」の新田さんと共通するところがあると思います♪
小春
2009/02/08 21:25
小春様
そうですね。小池真理子さんも一時期よく読んでいまして、この作品も読んだ記憶があるけど、詳しい内容はすっかり忘れてしまっています。
本当に記憶力が乏しい〜〜〜
ラモーのこの曲は色々なアーチストのアルバムにありようで、私は中野振一郎のアルバムを買いました。
「無伴奏」も多分本棚の奥にあるかな?いつか機会をみて再読してみたいです。
noritan
2009/02/09 10:02

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