【「騎士団長殺し」を読む】

2月24日にその発売がセンセーショナルなニュースになった村上春樹の新刊本が
買っただけで、なかなか読めないでいました。

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【第1部 顕れるイデア編】【第2部 還ろうメタファー編】

第1部は4月の末からすこしずつ読み、その間に他の本など読んだりして20日も掛かってしまいました。
第1部の後半からはようやく面白くなり、結末が気になり、第2部は2日で読み終えました。

「イデア」も「メタファー」も今までの村上作品には多く使われていた手法で、特に目新しい感じもなく、
1000頁の内容は第1部の「プロローグ」と第1章「もし表面が曇っているようであれば」に集約されています。

5月から翌年の初めにかけての8ヶ月の間に、妻から突然離婚を言い出され、そして再婚するはずだった
男の子供を身ごもったまま、その男とは再婚せず、「ぼく」と元の鞘に収まる。

始まりと終りが最初に書かれているので、読者としては拍子抜けする感じです。

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「メタファー(暗喩)が多く、現実世界と深層意識の世界の二重構造になっている村上作品」
と「1冊でわかる村上春樹」の冒頭に神山睦美が書いています。
神山睦美さんは男性で漱石論など書いている文芸評論家です。
図書館へ行ってみると新書コーナーには村上春樹に関した評論が実に多く並んでいるのに驚きです。。
斜め読みか或いは見出し読みでも良いから、とりあえず3冊借りてきました。
当然のことですが、今出ている村上春樹論は「騎士団長殺し」以前の作品に関してで、1年もすれば、
この作品の評論も出るのでしょう。

たった一言で言うなら「村上春樹離れ」をしてしまいました。
ネットでも「賛否両論」と書かれていたり、或いは「オワコン化」とか書かれていたり・・・
「オワコン化」??
「終わったコンテンツ」の略とか。
67歳の村上春樹が36歳の男性を登場させて「ぼく」と語っているのは不自然!
どうもその36歳のぼくは老成化している。
今までの作品の手の内を小出しにして構築された感じが否めない。

先日NHK BSで漱石の「虞美人草」についての作家、評論家等々が本郷の旅館にあつまって「合宿討論」を
やっていた番組の再放送があり、其処に小森陽一氏も居て、「村上春樹論ー「海辺のカフカ」を精読する」
を小森氏が書いていたので、これは後でゆっくり読みたいと思っています。

村上春樹の作品の中でどの作品が一番好きか?
「ハルキストが選ぶランキングトップ5」では「海辺のカフカ」が1位
「100人に聞いた」では「海辺のカフカ」は3位
「おすすめ小説ランキング」では「海辺のカフカ」は6位

私はやはり「海辺のカフカ」が1番好きで、久しぶりに再読してみたくなります。
そしてその読後に小森氏の村上春樹論を読んでみたい。
カフカ少年が甲村図書館に来てから読んだ小説が漱石の「虞美人草」と「坑夫」で
漱石作品として代表作でもなく、余り話題に上らない作品で、この小説から知ったようなものです。

次回何年後かに、村上春樹が新しい作品を書き下ろし、出版されたとしても、もう今回のような
センセーショナルな騒ぎにはならないでしょうね。そんな気がします。

プジョーやジャガーやボルボやBMWを乗っている「リッチな隣人・友人」ばかりが登場するのは辟易します。

晴れたら、山に行って樹の葉でも眺めたい!


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