沖で待つ

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今朝はビックリ!
新潟だけ季節が逆戻りしたかと思う程でした。

もう普通タイヤに履き替えた人もいるのでしょうか?道路はノロノロ状態。
お陰で、月曜日は朝礼があるというのに、間に合いませんでした(ーー;)

「沖で待つ」を読みました。
絲山秋子さんという人はやはり、今回の受賞をキッカケで知りました。
というのも、ここ最近は芥川賞だ、直木賞だと余り意識して読もうとしなくなっていたからでした。それだけ、私が年取ったのかな?

絲山秋子さんは文学界新人賞、川端康成文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞と既に受賞経験があり、そして今回の芥川賞受賞です。
大きな文字で行間も広い頁で59頁の短編で賞金100万円は良いですねぇ~~

ココでは絲山秋子さんらしい女性、及川さんは大学を卒業後、総合職で住宅設備機器メーカーに就職します。同じく地方出身で東京の大学を出た牧原太さんも同じ会社に就職しました。
最初に配属になったのが同じ福岡でした。
ここから及川さんと太っちゃんとの同期、同僚としての男女の友情物語が始まります。
この本の帯には
”すべての働くひとにーーー
・・・中略
仕事を通して結ばれた男女の信頼と友情を描く傑作。
と書いてあります。
太っちゃんと及川さんは福岡からはそれぞれ別な地に(太ちゃんは東京、及川さんは埼玉)転勤しましたが又逢うことが出来ました。
太っちゃんは福岡に居る間に同じ会社の何と!美人、井口さんと結婚もし、女の子まで生まれました。

再び逢うことが出来た及川さんと太ちゃんとの約束。
お互いに先に死んだら自分のアパート(太ちゃんは単身赴任でした)へ行って死後他人に(家族も含めて)見られたくないパソコンのHDDを壊してしまう。
そんなこと他の人とかだとその時に見られてしまいそうだが、及川さんだとけっして見ないでって約束したら見ないでキチンと壊してくれそうだから。と。
そして合鍵と住宅地図のコピーとそしてHDDをキチンと開けて壊すための「星型ドライバセット」を受け取ったのでした。
そんなことは遠い将来だと思っていたら、まもなく、太っちゃんは或る時、マンションの7階から投身自殺して落ちてきた人にぶつかって転び、頭を打ってあっけなく死んでしまったのでした。
及川さんは人が行かない内に住宅地図を頼りに、太っちゃんの単身赴任しているアパートにゴム手袋して忍び込み、教えられた通りにパソコンの箱を開けてHDDであるディスクを取り出して、傷をつけます。
ためしに電源を入れてみても何やら英悟のロゴが出てきてパソコンは立ち上がりません。
成功!です。
又そ~~と帰ってきました。
葬儀も終わってから、及川さんは元一緒に福岡支店に居た同僚たちと太っちゃんの家に行きます。
井口さん(太っちゃんの奥さん)はノートを持ってきて見て、と言います。
そこには詩が書かれてありました。
殆どは奥さんに当てた恋のポエムでした。
何だ!太っちゃんはHDD壊してなんて頼んでおきながらちゃんとノートでも残していたじゃないの?!と。

その中の一つの詩

「俺は沖で待つ
小さな船でおまえがやってくるのを
俺は大船だ
なにも怖くないぞ」

及川さんは何故か、ハンサムとは程遠かったし、仕事が切れる訳でもなかった太っちゃんの書いた「沖で待つ」と言う言葉が妙に心に残りました。


パソコンの中を開けたことは私もあります。
以前使っていたマシンのメモリーを自分で増設しましたので。
その時にもパソコンの箱の中ってもっと一杯何かがぎっしり詰まっているのか思っていたら何かカラカラしているなぁと思ったものでした。

私も死期が近づいたら、及川さんがやったように自分でHDDのディスクを壊せるだろうか?

PS:住宅設備機器メーカーってTOTOかな?INXSかな?
  ここでは、給湯器とか衛生陶器とか出てきて、私が働く会社も建築設備の会社なので、
  何となく親近感を感じました。
  小さい会社ですが、仕事での一体感ってやはりあるかも?!
  竣工時など書類作成が間に合わない時など皆で残業するし・・・

沖で待つ

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