のりこの山と本の記録

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zoom RSS 【熊掌に飽きる】

<<   作成日時 : 2017/07/28 21:56   >>

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なかなか山には行けない日々が続いています。
所用があったり、天候が良くなかったりです。

先日、日野原 重明さんが105歳で亡くなられました。
日本中の誰もが、その年齢で、仕事を継続されて・・・と驚愕ですが、
100歳を超えて、未だに芸術活動の仕事を継続されている篠田桃紅さんとの
インタビュー番組が再放送されました。
NHK「SWITCHインタビュー 達人達」を観ることが出来ました。

私は、今まで、このお二人に関しては、特に深い関心も持っていなかったのですが、篠原桃紅さんが
著書も多く現しているので、図書館で最近の著書3冊借りてみました。
読むというよりは見る、文字を見るという感じの本でした。

その中でも「人生は一本の線」は画集ともいえる保存版とも成り得る本でした。
画像


一本の線
私の引いた一本の線は言い訳ができない。
逃げ隠れも一切できない。
どこにも、誰にも。
責任をなすりつけることはできない。
一本の線は、私と一体になっている。
私そのもの。
あなたの人生も、一本の線。

サット、息を止めて一気に引いた墨が走る線。薄墨色や土色の無造作とも見える線が交差している。
画集の上に彼女の好きな言葉がエッセンスのようにならんでいる。
画集と詩集の合体。

本の中身を表示できないのが残念です。

熊掌(のうしゅう)に飽きる
熊掌(のうしゅう)に飽きる、という言葉がある。
熊掌は、文字通り熊の掌(てのひら)で、
中国では天下の美味、最高の贅沢。
つまり、熊掌に飽きる人は、
最高の富を持っているけれど、
生きている甲斐のない人、という意味

熊の掌=熊掌 をのうしゅうと読むことも、それが最高に美味の中国料理だと言うことも初耳でした。

こうも書いています。
芥川龍之介は、こう言っている。
「どうか私の願いをおかなえ下さいまし。
どうか一粒の米すらない程、貧乏にして下さいますな。
どうかまた、熊掌にさえ飽き足りる程、富裕にもして下さいますな」

中原中也の詩が好きだと書いています。

老いたるものをして
老(お)いたる者をして静謐(せいひつ)の裡(うち)にあらしめよ
そは彼等(かれら)こころゆくまで悔(く)いんためなり

吾(われ)は悔いんことを欲(ほっ)す
こころゆくまで悔ゆるは洵(まこと)に魂(たま)を休むればなり
後略

雪の賦
雪が降るとこのわたくしには、人生が、
かなしくもうつくしいものに――
憂愁(ゆうしゅう)にみちたものに、思えるのであった。

その雪は、中世の、暗いお城の塀にも降り、
大高源吾(おおたかげんご)の頃にも降った……

幾多(あまた)々々の孤児の手は、
そのためにかじかんで、
都会の夕べはそのために十分悲しくあったのだ。

ロシアの田舎の別荘の、
矢来(やらい)の彼方(かなた)に見る雪は、
うんざりする程永遠で、

雪の降る日は高貴の夫人も、
ちっとは愚痴(ぐち)でもあろうと思われ……

雪が降るとこのわたくしには、人生が
かなしくもうつくしいものに――
憂愁にみちたものに、思えるのであった。
後略

篠田 桃紅さんから中原中也の詩が好きだと言われると、とてつもなく親近感、敬愛を感じます。

図書館へ返すのが惜しいほど・・・・・ですが。

篠田さんほど、長生きもしていないし、芸術的才能も、美貌も皆無ですが、何と身近に、
感じる人でした。孤高という言葉に負けないほどに凜として、楚々として生きてきた篠田 桃紅さん。
高山の岩の斜面で、強い風を避け、隙間に咲いている植物のようです。


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