のりこの日暮し日記

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zoom RSS 【柳橋物語】

<<   作成日時 : 2017/03/18 04:33   >>

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「柳橋物語」 山本周五郎著
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「読書会」で課題図書として読まなければ、この先一生と言っても良いほどに読まなかった本。
そんな本の如何に多いか!
そして、それはそれで良いではないか。でも読む機会を得られて良かったではないか!
と二つの思いがあります。
本は読みたいけど、他にもすることが多く、時間が取れないと自分の怠惰への言い訳にしてはいないか?

山本周五郎の名前は充分過ぎる程知っています。でも、本は1冊も読んだことがありませんでした。
文庫本の半分が「柳橋物語」で後半半分は「むかしも今も」です。
正直、余り期待しないで読み始めました。
ですが、すぐに、安直な構えが見事に打ち砕かれました。

研ぎしの祖父と暮らすおせん。仕事道具を研ぎに頼みにくる大工の庄吉。
庄吉は自分よりも後輩の幸太が棟梁の養子になることが決まると、その下で働くのは
絶えられなく、上方で修行して棟梁になる野望を抱く。予てよりおせんに恋心を抱いていたので、
おせんに3年待ってくれと言いに来る。「待っているわ」と答えたおせんは、その後上方からの庄吉の
1通の手紙で幼い恋に満たされる。
そんな頃、世の中では赤穂事件が起きたり、その後には元禄地震が起き、数日後には大火が起きて(水戸様火事)駆けつけてくれた幸太と共に避難するが、幸太はおせんを助ける為に自身は命を落とす。
その時、おせんの脇には泣き叫ぶ捨てられた赤ん坊が居た。
夢中で赤ん坊を抱えて生き延びるが、祖父も死に全てを失う。
おせんは記憶喪失になってしまう。
近所の人の助けを借りて、おせんはなんとか生き延びていくが、上方から帰った庄吉は有らぬ噂を信じて、
幸太とおせんの仲を勘違いして去ってゆく。
どこまでも、どこまでも、全うに生きているのに、どん底に落ち込むおせん。

文庫の解説に奥野健男が書いていますが、おせんが哀しくて、読み進むことが切なかったと!
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図書館から借りたこの本は「山本周五郎を語りつくす」「山本周五郎とわたし」「山本周五郎論」
「山本周五郎の読み方・味わい方」「随筆再録 山本周五郎」等が詳細に載っています。

時代物は殆ど読まない私は、眼からうろこではなくて眼から涙でこの掌編を読みました。
今回出席8名の内、「大の山本周五郎ファン」が3名いて、未読だったのは私だけでしたが、
「遅れてきて、ようやく辿り着いた山本周五郎ファン」の片隅に入れて貰った感じです。

たとえば、1年に1冊は山本周五郎を読みたい!などと思うのでした。

数々の文学賞を辞退し続けた山本周五郎は皮肉にも今は自分の名を冠した「山本周五郎賞」が
直木賞と双璧を成す文学賞になっています。
2016年の山本周五郎賞は湊かなえ「ユートピア」に決まりましたが、授賞に関してのコメントが
物議をかもしているようですが、賞=出版社=売上 の等式である以上仕方ないことなのでは。
自分が自分の作品に自身を持っているのならそれで良いではないか。
私は押切もえが授賞しても湊かなえが授賞しても両方の女性の作品に関しては読む気はありませんが。

なるべく「〇〇賞」に囚われないで、真摯に作品と対峙している作家を読みたいと思います。
「しんせかい」は雑誌で読みましたが、読んだ時間だけが無駄だったと思うばかりです。
村上 龍と宮本 輝の選評が「同感!同感!」
堀江敏幸(好きな作家なので)が「惹かれた」との選評には少々ガッカリ!

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
この本を読んでから、東京に出張に行った際、日本橋から柳橋辺りを歩いて来ました。山本周五郎の小説は殆ど読んでいます。「日本婦道記」も良いし、「樅の木は残った」「さぶ」「ながい坂」などが好きな小説でした。時代劇の小説では藤沢周平と双璧ですが、最近の作者では 葉室 燐 の時代小説が好きでよく読んでいます。処で「騎士団長殺し」は読みましたか。
土曜日にそちらの山で雪割草を楽しんで来ました。
インレッド
2017/03/20 20:01
インレッド様
コメント感謝です。
私は、テレビも読書も時代物は何となく触れて来ませんでした。
今回読書会で「山本周五郎大好き」読者が居て、いろいろ他の作品の話を聞いたり、自分でも読んで、すっかりファンの一員になりました。
柳橋物語に感動するのも、年齢かな?
時々は読み続けたいと思いました。
読書会の課題図書読書に追われて(笑)
「騎士団長殺し」は上下本棚に収まったままです。
買ってしまうと安心して(ーー;)
のりこ
2017/03/20 21:07
インレッド様
新潟の山へようこそ!!
この週末は県外ブロガーは大勢新潟へ来たようですね。
地元の有志が保存に努めているので有り難いです。
のりこ
2017/03/20 21:09

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